プロの造り手として

これで最後になりますが、私達はお客様に対して、『今本当に必要な工事は何かということをしっかりと考える』ことがプロの造り手に求められていることだと思っております。

よく車で走っていると本当に残念に思ってしまう光景に出くわします。

例えば、もうすでに屋根材として機能しなくなっている程、痛んでしまっているコロニアルを塗り替え工事している現場だったり、サッシのチリがほとんどないモルタル塗装仕上げの外壁にサイディングを上張りしてしまっていたり、増築するのに元々の梁と新しい梁を結ばずに増築工事をしていたりと言い出したらきりがありません。

他の業者の悪口は言いたくありませんが、どんなに既存のコロニアルが薄くなっていたとしても、塗装屋さんには屋根材を葺き替えるという提案はなかなかできません。また外壁屋さんには、チリのないサッシや水切りをどうかわしてリフォームすれば漏水しにくいというような事まで考えた提案はなかなかできません。

もちろん、そのような業者ばかりではありませんが、どうしても部分工事だけを受け持つような職人さんや業者には、家全体のことを考えていない提案が多いように思えます。

世の中には色々な業者が存在しており、どの業者がどの分野を得意としているかの判断ははっきり言って難しいと思います。それは皆様だけでなく、私ども家造りのプロとしても同じことです。

だからこそ、私達ははじめて付き合う下請けの業者さんは、絶対に現場にいれません。
必ず、その下請け業者さんの仕事を確認してから、私達の仕事をしてもらうようにしております。

よく建築というものは「不透明な業界」と言われますが、これは「不透明といわれる程、建築というものは難しいものなんだ」というように私は思っております。

家造りというものは、1つとして正解というものはありません。
もっと手間をかければ、更に質が高くなるということもあれば、手間をかけてもこれ以上は質を高めることができないということもあるのです。

私達は、家全体の事を考えた上で、『今何が必要なのか』、『これ以上によい施工方法はないのか』、『本当にこの提案で良いのか』ということを何度も考えた上で、例え会社の利益が少なくなったとしても、後々しっかりと責任が持てる提案をするように心がけております。

私たちは、プロの造り手として、恥ずかしくない仕事をする為に、技術と経験、そしてお客様を思いやる気持ちを大事に大事に受け継いでいきたいと思っております。

最後に、ここまで文章を読んで頂きましてありがとうございました！
皆様が工事を真剣に考えているなら、必ず相見積りにTAMUKENも参加させて下さい（笑）